【読書感想】傲慢と善良は、共感して読むものではない

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※ネタバレしているところもあるので読む際は気をつけてください

本を読むと共感したとか、どこか自分に似た主人公に感情移入にして読むことがあるけど、傲慢と善良はまったく理解できないし共感なんてできない

大好きな辻村深月さんの作品でも、今回は自分には合わなかったのかなと最後まで読んでみたら

あららら…これめっちゃおもしろい!なんだこの感覚!!

共感はそんなにできないのに、自分がミョーに納得できた感…頭ではわかっているんだけど気持ちがおいついていないザワザワした感じ

感想をひと言でいうなら、他人の恋愛を見ても共感なんてしないでしょ?

こう聞いたらおもしろくない小説なのか?っておもうだろうけどそーではなくて、小説のラストですべて答えがあったようにおもっている

真実と架がラスト選んだ行動に( ゚Д゚)ハァ?となりつつも「二人で決めた事だから」とピシりと怒られたような感覚

本を閉じたときに、わたしもイライラさせられた人の中の1人で、恥ずかしさと自分の傲慢なところを見せられたような感じになって恥ずかしくなった

ここがこの小説のおもしろいところで、読者として読んでいたのが自分のなかに残酷な面をもった自分に気づかされ主人公を嫌いになれない自分がいる

ハチ子

ただし結婚や恋愛にキラキラした願望がある人にはおすすめしない本ワースト1位ですww

目次

傲慢と善良のココがスキ

読書のお供に無印のメロンソーダー

架と女友達の会話で結婚したい気持ちは何パーセントか聞いて、架が70パーセントと答える

それからこの70という数字がの呪いのごとく出てくるんだけど、架にとって70というのは聞かれたことに対するただの数字でそこに意味はまったくない感じ

でも女友達からしたらそれは、真実に対しての点数に変わってしまっていること

女性は彼氏に友達と点数で見ていることをバラされてしまった!!ガッデム!!!

なんてこったい辻村さん!!ここがこの小説の生々しくて、グロいところなんです

こんないたるところで言わんでええて!やめてー!!!と叫びたくなる人間のドロドロしたものが垂れ流された小説

実際架の元カノ(マユ)にたいして、女友達は好印象をもっている

マユなら100か120と言っているのは、架ではなく女友達である

女から見たマユは100点で真実は70点…誰が上からいってんねん!!と終始架の女友達にはイライラさせられるんだが…w

悲しいかな強く否定もできないっていう

女は自分と比べた時に、まったく勝ち目のない人は平等に見ているフリはできるけど、自分よりも下に見た人にたいしてはとことん冷たい

本の中でもマユちゃんというけど、真実は”あの子”と架も女の嫌なところに気づいているのにさほど気にしていない感じにイライラする

女から見た真実は地味でおとなしくて、積極的ではないそれなのに架という男前をゲットできたことに嫉妬してて、架を異性として見ているわけではないが、真実とだけは結婚してほしくないとおもっている空気感

なぜなら自分が置いて行かれるから、真実が東京に上京するときに真実に「おいてかないでー!」といった友達

ここにつながるのもおもしろい

友達は優しい言葉でいったけど、自分より下の人間にはそんな情けない姿をみせてなるものか!!と躍起になって自分は精一杯誰よりもステキなんだと見せている架の女友達に痛々しさを感じてしまう

自分がそう決めたんじゃない…決めたのは架だ!と真実にいってしまうところは、負けを認めようとしないあがきにも感じる

結婚しているから嫉妬ではないでしょとおもうならそれは違う

結婚したらだいたいみな同じなのに、人の結婚は自分とは違う幸せがあるとおもって嫉妬するのが女

架の女友達が真実に本当のこと話す

この1文にはドキッとした

頭ではなんとなくそーではないかと薄々気づいていたのにたいして、心の中がざわついてる自分

あぁ~やっぱりいないのか…となりながらも真実と同じで頭と心がつながらずにバグっている感覚をあじわった

真実の駆け引きは大げさでちょっと誇張した感じでかかれているけど、誰でも恋愛をした人なら駆け引きをした覚えはあるはず

それをズバっといってしまう

女って怖いわ…と自分でもおもった

架の女友達がここまで真実をこれでもかと叩きのめす感じは残酷ではあったのと、ここまで強く表現する必要があったのか?と今も疑問の1つだったりする

残酷ではあるんだけど、同情もできない

真実にたいするいい人だとおもっていた気持ちが裏切られたというより、真実も人間だったんだと安心したっていうのがあった

それでも架の女友達にイライラしながらも、真実にたいしてしたたかさなんてないだろうとおもっていた自分の勝手なイメージでつくった真実がもっと苦しめばいいと架の女友達を応援しているという矛盾で頭がパンクする

2人が選んだ最後

ラストはちょっと拍子抜けしてしまう

それなら最初から騒ぐなよ!!とケンカばかりする友達カップルを思い出した

小説なんだから、なにか劇的な展開を期待していた自分にパンチが飛んできた

真実と架は大恋愛だと、真実が出会ったおばあちゃんにいわれるんだけど、その言葉がずーっと引っかかっていた

2人は大恋愛か?わたしにはそうは見えないけど…どっちかっていうとわたしはこんな恋はしたくないと考えながら、人から見た恋愛なんてこんなもんだってこと

ドラマ的な恋愛をしている人もいるだろうけど、だいたいはいってしまえばこんな感じなんだよ

そう2人の恋愛にだれも口を出せないんだ

今まで両親・友達おまけに、見ず知らずのお見合を紹介をしてくれる人に結婚というものの話を聞かされる

どれがよくてどれが正解なのかもわからないまま、自分が選んだのか周りが選んだのかわからないまま生きていく

そんなハンパなままではなく2人で生きていくと決めた真実と架に、嫉妬に似た幸福を感じた

結婚式のとき架が真実に何を考えているのか不安になるところがある

今まで架も真実を下の存在だとおもっていたのに、この時は2人は同じところに立っているんだなぁっとほっこりした

友達や両親を呼ばないことにも2人の意志がはっきりとわかる

真実は両親からの自立・架は友達からの自立

自分の人生を決めていたつもりでも、結局はだれかの考えで道を決めていたことへの決別とこれからは2人の人生を歩んでいこうとしている姿に心から幸せになってほしいとおもう

さいごに

あとがきに朝井リョウさんが書いているのがミョーに納得いしている

わたし朝井リョウさんが嫌いだw

人を丸裸にしてケツの穴までみられたぐらいの恥ずかしさを読んでいる読者にむかってつきつけてきやがるではないか!とおもっているからwww

正直傲慢と善良を読みながら、この仕事は朝井リョウさんが担当ではないのか?と考えながら読んだけど、辻村深月さんだから残酷な人間関係の中でもまだ優しいふわふわしたところを残してくれているのはありがたい

朝井リョウさんだったらきっとどこまでも壁に追い込まれて、逃げれないだろうからww

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